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  3. この度、弊社では就業規則を変更することになり、いわゆる従業員代表と呼ばれる従業員との間で労使協定を締結することになりました。今回の変更は、一部の職種の従業員にのみ影響する内容なのですが、この場合の従業員代表というのは、その一部の職種の従業員の代表であればよいのか、事業所全体の代表である必要があるのか、どちらかよく分からず困っています。
2026/01/15
その他の労働条件

この度、弊社では就業規則を変更することになり、いわゆる従業員代表と呼ばれる従業員との間で労使協定を締結することになりました。今回の変更は、一部の職種の従業員にのみ影響する内容なのですが、この場合の従業員代表というのは、その一部の職種の従業員の代表であればよいのか、事業所全体の代表である必要があるのか、どちらかよく分からず困っています。


36協定(時間外・休日労働に関する協定)をはじめ、各種の労使協定を締結する際、「従業員代表」とは誰を選べばよいのか、という点は人事・労務担当者にとって重要なテーマです。とくに、「協定の対象となる部署や職種の代表で足りるのか」「事業所全体の代表でなければならないのか」という疑問は、実務上よく見られます。



労使協定は、法律上、一定の規制を緩和・代替する強い効力を持ちます。そのため、会社にとって都合のよい人を形式的に選ぶことは許されず、適正な従業員代表の選出が強く求められています。この点を誤ると、労使協定自体が無効とされ、時間外労働などが違法となるリスクがあります。


法律の内容




結論から言うと、原則として「事業場(事業所)全体の労働者の代表」である必要があります。たとえば、労働基準法第36条第1項では、労使協定の相手方について次のように定めています。



ここでいう「労働者の過半数を代表する者」とは、特定の職種や部署に限らず、事業場に使用されるすべての労働者を基準に選出された代表を意味します。厚生労働省の通達や行政解釈でも、「協定の対象者に限定した代表」、「管理職が指名した代表」は適切ではないと繰り返し示されています。



実務上の取扱い・判例等の考え方



実務上も、36協定などについて、「対象部署の従業員だけで選んだ代表は無効」と判断される可能性が高いとされています。裁判例においても、従業員代表が

といった事情がある場合、労使協定の有効性が否定される方向で判断されています。



実務的な影響・注意点




人事・労務担当者として特に注意すべきポイントは以下のとおりです。


  1. 1. 代表は事業所単位で選出する

     協定の対象が一部の職種・部署であっても、代表は事業所全体の過半数代表が原則で
     す。


  2. 2. 民主的な選出手続が必要

     投票、挙手、書面による意思表示など、労働者の意思が客観的に確認できる方法を取り 
     ます。

  3. 3. 管理監督者は代表になれない

     労働基準法上の「管理監督者」は、従業員代表には不適格です。

  4. 4. 記録を残す

     選出方法・日付・対象労働者の範囲は必ず書面で保存しておくことが重要です。




ま と め




労使協定を締結する際の従業員代表は、「協定対象となる職種の代表」ではなく、「事業所全体の労働者の過半数を代表する者」でなければなりません。この点を誤ると、協定が無効となり、時間外労働や変形労働時間制そのものが違法となるおそれがあります。形式的な対応ではなく、選出手続の適正さと透明性を重視することが、実務上の最大のポイントです。


個別の事業所の状況によっては例外的な整理が必要となる場合もありますので、判断に迷う場合は弊所にいつでもご相談ください。法律相談だけの場合、5,000円(税別)/30分で承っています。

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